上野西郷隆盛像の歴史と愛犬ツンの謎!建立の経緯や知られざる裏話を徹底解説
東京・上野恩賜公園のシンボルとして、国内外の多くの観光客や地元の人々に親しまれている上野西郷隆盛像。凛とした佇まいで愛犬を連れる姿は、明治維新の偉大な功績を今に伝える貴重なモニュメントです。しかし、この銅像がどのような経緯で建てられたのか、そして足元にいる愛犬にはどのような知られざるエピソードがあるのか、詳しく知る人は意外と多くありません。
本記事では、上野西郷隆盛像の誕生に隠された歴史的背景をはじめ、愛犬「ツン」の名前の由来や性別の謎、さらには制作を手掛けた高村光雲らの想いまで、わかりやすく徹底的に紐解いていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:上野恩賜公園の西郷隆盛像は明治38年(1905年)に建立され、東京のランドマークとして長く愛され続けている。
- 要点2:足元で連れられている愛犬「ツン」は薩摩犬であり、名前の由来には独特の鳴き声や狩りの習慣が関係している。
- 要点3:像の制作には彫刻家の高村光雲や後藤貞行が深く関わり、銅像ならではの細やかな造形美とリアルな質感が追求された。
上野西郷隆盛像とは?東京の象徴が歩んだ歴史と誕生の背景
上野恩賜公園の入り口に近い高台にそびえ立つ西郷隆盛像は、和服姿に身を包み、愛犬を従えて散策するような親しみやすいポーズが特徴です。明治維新の立役者として知られる西郷隆盛ですが、実は生前本人は「写真嫌い」であり、公の場に自身の肖像を残すことを好みませんでした。そのため、のちに銅像を建立する際、顔立ちを似せるために苦労したというエピソードが残されています。
西郷が没後、名誉回復がなされると、東京に記念碑や銅像を求める声が高まりました。そして、発起人たちによる募金活動や多くの関係者の尽力により、明治38年(1905年)11月8日に盛大な除幕式が執り行われました。当初は周囲からの反対意見や資金集めの難航など紆余曲折がありましたが、最終的には国民的な英雄を称えるモニュメントとして現在の位置に落ち着いたのです。
愛犬「ツン」の名前の由来と性別の謎に迫る
西郷隆盛像の大きな見どころの一つが、主人の足元でしっかりとリードを握られている愛犬の存在です。この犬の名前は「ツン」と呼ばれており、薩摩(現在の鹿児島県)原産の薩摩犬(サツマイヌ)の血統を引く優れた猟犬でした。
「ツン」という名前の由来については諸説ありますが、当時の記録や伝承によると、鳥を追い立てて「ツンツン」と鳴く様子から名付けられたという説や、あるいはその機敏な動きに由来するという説が有力です。また、一般的にはオスの印象を持たれがちですが、実はメスの猟犬であったことも広く知られておらず、驚きを持って語られることが多いポイントです。
西郷自身が極めて深い愛情を注いでいたと伝えられており、ウサギ狩りなどの野山での生活を共にする中で、心身の癒やしとなった相棒でした。銅像においても、そのずっしりとした体躯や凛とした表情が非常にリアルに表現されています。
制作を手掛けた巨匠たち!高村光雲と後藤貞行の職人技
上野西郷隆盛像は、一人の芸術家だけでなく、当時の日本を代表する名工たちの合作によって完成しました。全体のデザインや西郷像本体の制作を主導したのは、日本近代彫刻の礎を築いた巨匠・高村光雲です。光雲は、西郷の人となりや骨格を推測しながら、圧倒的な存在感を放つ姿を見事に立体化しました。
一方で、足元に寄り添う愛犬「ツン」を担当したのは、動物彫刻の名手として知られる後藤貞行です。後藤は本物の薩摩犬を取り寄せるなどして骨格や毛並みを徹底的に研究し、躍動感と従順さを兼ね備えた姿を見事に彫り上げました。人間の英雄像と動物の像が絶妙なバランスで調和している点こそ、この銅像が芸術的傑作と称される大きな理由です。
上野西郷隆盛像の基本情報と見どころ徹底比較
上野西郷隆盛像を訪れる際に知っておきたい基本情報や、見学時のポイントを分かりやすくテーブルにまとめました。現地を散策する際の参考にしてください。
| 項目 | 詳細内容 | 備考・見どころ |
|---|---|---|
| 建立時期 | 明治38年(1905年)11月8日 | 日露戦争終結の時期に除幕式が挙行された |
| 所在地 | 東京都台東区上野公園(上野恩賜公園内) | 清水観音堂の近く、園内の高台に位置する |
| 主な制作者 | 像本体:高村光雲 / 愛犬:後藤貞行 | 日本近代彫刻の最高峰がタッグを組んだ傑作 |
| 愛犬の特徴 | 薩摩犬の「ツン」(メス) | 主人の足元で前方をしっかりと見据える姿が印象的 |
| アクセス | JR「上野駅」公園口から徒歩約5分 | 上野動物園や美術館巡りと合わせて立ち寄りやすい |
知られざる裏話と、除幕式当日に起きた有名なエピソード
明治38年に行われた盛大な除幕式では、歴史に残る有名なエピソードが語り継がれています。除幕の瞬間、ベールが取り払われて姿を現した銅像を見た西郷の妻・糸子(イト)夫人が、思わず漏らしたとされる言葉が非常に印象的です。
伝えられるところによると、糸子夫人は「うちの旦那様は、こんなに無骨で人前にどっしり出るような人柄ではなかった」「似ているような、似ていないような……」という趣旨の感想を述べたとされています。生前の西郷が写真嫌いであったため、家族にとっても見慣れない、デフォルメされた英雄としての姿に驚きがあったのかもしれません。しかし、その後の年月を経て、この姿こそが「西郷どん」の決定的なイメージとして定着していきました。
【上野西郷隆盛像】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:上野西郷隆盛像へのアクセスや最寄り駅はどこですか?
A1:JR上野駅の「公園口」から徒歩約5分と非常にアクセスの良い場所にあります。上野恩賜公園の敷地内、少し高台になった一角に佇んでいます。
Q2:西郷隆盛が連れている犬の名前と犬種は何ですか?
A2:犬の名前は「ツン」で、犬種は鹿児島県原産の「薩摩犬(さつまいぬ)」です。メスの猟犬であり、西郷に大変可愛がられていました。
Q3:銅像の制作を担当したのは誰ですか?
A3:西郷像の本体は彫刻家の高村光雲が手掛け、足元の愛犬ツンは動物彫刻の名手である後藤貞行が担当して作り上げました。
まとめ:時代を超えて愛される東京のモニュメントの本質
上野西郷隆盛像は、単なる歴史上の人物の記念碑にとどまらず、明治という激動の時代の空気感や、制作者たちの情熱、そして愛犬ツンとの心温まる絆を現在に伝える貴重な文化的遺産です。生前の写真が残されていない中で、高村光雲をはじめとする職人たちが知恵を絞り、人々に愛される姿をカタチにした歴史的背景を知ることで、現地を訪れた際の印象も大きく変わるはずです。
上野恩賜公園を訪れる機会があれば、ぜひ足を止め、細部に宿る職人の技や、東京の街を見守り続ける西郷隆盛とツンの姿をじっくりと観察してみてください。 (出典: 上野 西郷 隆盛 像(Yahoo!ニュース))