痩せすぎは本当に怖い?BMI18.5未満の健康リスクと安全な体重回復法を徹底解説
「痩せすぎは怖い」「細い体型を維持しているけれど、健康面は大丈夫なのだろうか」と不安を感じていませんか。2026年現在、日本では若い女性の低体重や低栄養が健康課題として取り上げられており、厚生労働省の国民健康・栄養調査でも、20〜30歳代女性のBMI18.5未満の割合は16.6%に達しています。体重が軽いことは、必ずしも健康的であることを意味しません。
痩せすぎが続くと、栄養不足による免疫機能の低下、骨量減少や骨粗鬆症、月経異常、妊娠・出産への影響などが懸念されます。一方、心筋梗塞後の突然死リスクが約2倍になるという情報については、研究結果と報道上の説明を区別する必要があります。BMIの正しい見方から、医学的に指摘されているリスク、健康的に体重を戻す食事方法まで詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:BMI18.5未満は医学的に「低体重」に分類されるが、痩せすぎの程度や健康状態はBMIだけでは判断できない。
- 要点2:低栄養が続くと免疫機能、骨密度、女性ホルモン、筋肉量などに悪影響が及ぶ可能性がある。
- 要点3:心筋梗塞後の突然死リスクが約2倍という情報には研究結果との混同がある。数字の意味を正しく理解することが大切。
- 要点4:体重を戻すには、食事量だけでなく、たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルをバランスよく補うことが基本。
【まず知っておきたい】痩せすぎの基準はBMI18.5未満!適正体重との違い
痩せすぎを判断する際に使われる代表的な指標が、BMI(Body Mass Index)です。BMIは身長と体重から算出する体格指数で、日本肥満学会の判定基準では18.5未満が「低体重(やせ)」に該当します。
ただし、BMI18.5未満の人が全員、病気や栄養障害を抱えているわけではありません。生まれつき細身の人もいれば、食事制限や病気によって体重が減少した人もいます。重要なのは、体重だけでなく、栄養状態や筋肉量、体調の変化を合わせて確認することです。
BMIの計算方法と判定基準
BMIは次の計算式で求められます。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
例えば、身長160cm、体重45kgの場合は、45÷1.6÷1.6=約17.6となります。この場合、BMI18.5未満なので低体重に分類されます。
日本肥満学会の一般的な成人のBMI判定基準は次のとおりです。
- BMI18.5未満:低体重(やせ)
- BMI18.5以上25未満:普通体重
- BMI25以上30未満:肥満1度
- BMI30以上35未満:肥満2度
- BMI35以上40未満:肥満3度
- BMI40以上:肥満4度
なお、医学的に「痩せすぎ」をさらに細かく区分する統一的な基準があるわけではありません。BMI18.5未満という区分は低体重を判断する目安であり、健康への影響は低体重の程度や期間、栄養状態によって異なります。
適正体重はBMI22が目安。ただし年齢によって違う
適正体重を計算するときには、BMI22を基準にする方法が広く使われています。
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
身長160cmの場合、1.6×1.6×22=約56.3kgです。ただし、BMI22は統計上の標準体重の目安であり、すべての人が必ずこの体重を目指さなければならないという意味ではありません。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、目標とするBMIの範囲が年齢別に設定されています。
- 18〜49歳:BMI18.5〜24.9
- 50〜64歳:BMI20.0〜24.9
- 65歳以上:BMI21.5〜24.9
特に高齢者は、加齢による筋肉量の減少や低栄養に注意する必要があります。若い頃と同じ体重を維持することだけを目標にせず、筋力や日常生活の活動能力も確認することが大切です。
【なぜ痩せすぎる?】低体重になる主な原因と2026年の最新状況
痩せすぎになる原因は、単純に食べる量が少ないというだけではありません。体質、食生活、運動習慣、精神的なストレス、病気など、複数の要因が関係しています。
1. 極端なダイエットや食事制限
代表的な原因が、過度なダイエットです。
食事を抜く、炭水化物や脂質を極端に制限する、特定の食品しか食べないといった方法を続けると、エネルギーだけでなく、筋肉や骨、ホルモンの働きを維持するための栄養素も不足します。
特に若い女性の場合、実際には減量の必要がない体重でも、細い体型を理想として食事制限を続けてしまうケースがあります。厚生労働省のe-ヘルスネットも、若い女性のやせ願望や偏った食生活、極端なダイエットを健康上の課題として指摘しています。
2. 食事量と消費エネルギーのバランスが崩れている
運動量や日常活動量に対して食事量が少なければ、体重は減少します。
スポーツやトレーニングを日常的に行う人、立ち仕事や肉体労働が多い人、仕事の忙しさから食事を抜きがちな人などは、本人が気づかないうちにエネルギー不足になっている可能性があります。
3. ストレスや精神的な問題
強いストレスや不安、うつ状態などによって食欲が低下し、体重が減ることもあります。
また、体重が増えることへの強い恐怖や、食事・カロリー・体型のことが頭から離れない状態が続く場合は、摂食障害が関係している可能性もあります。
こうした問題は本人の意思の弱さだけで説明できるものではありません。食事や体重に対する不安が生活に支障を与えている場合は、医療機関や専門家のサポートが必要です。
4. 病気や消化吸収機能の問題
十分に食べているにもかかわらず体重が減る場合、病気が隠れている可能性があります。
- 甲状腺機能亢進症:代謝が過剰になり、体重が減少する。
- 糖尿病:インスリンの作用不足によって糖を十分に利用できず、体重が減少する場合がある。
- 消化器疾患:食欲不振や消化吸収障害によって栄養不足になる。
- 悪性腫瘍:病気による代謝の変化や食欲低下によって体重が減ることがある。
- 精神疾患:うつ病や摂食障害などによって食事量が減少する場合がある。
済生会などの医療機関も、意図しない体重減少について、糖尿病や甲状腺疾患、消化器疾患、悪性腫瘍など幅広い原因を挙げています。
2026年に注目したい「女性の低体重・低栄養症候群」
女性の低体重をめぐっては、2025年に日本内分泌学会などの専門領域で「女性の低体重/低栄養症候群(Female Underweight/Undernutrition Syndrome:FUS)」という新しい疾患概念が提唱されました。
これは、過度な痩身志向などを背景とした低体重・低栄養に伴い、月経異常、骨量低下、筋肉量減少、不妊など、複数の健康障害が生じる問題を包括的に捉える考え方です。
2026年9月に更新された日本内分泌学会の一般向け解説でも、この概念が紹介されています。ただし、FUSは新しい疾患概念であり、国内の有病率を確定できる大規模調査はまだありません。また、BMI18.5未満の女性が全員FUSに該当するわけでもありません。
この動きが示しているのは、単に体重を増やすか減らすかという問題ではなく、女性の栄養状態やホルモン、骨、筋肉を総合的に評価する必要性です。
【見逃せない健康リスク】痩せすぎによる免疫力低下・骨粗鬆症・生理不順
痩せすぎが怖いといわれる最大の理由は、見た目では分かりにくい健康障害が進行する可能性があることです。特に低栄養が長期間続くと、体のさまざまな機能に影響が及びます。
免疫機能が低下して感染症にかかりやすくなる
免疫機能を正常に保つためには、十分なエネルギーとたんぱく質、ビタミン、ミネラルが必要です。
低栄養によってこれらの栄養素が不足すると、免疫機能が低下し、感染症に対する抵抗力が弱くなる可能性があります。
日本内分泌学会のFUSに関する解説でも、栄養不足による免疫機能の低下が健康障害の一つとして挙げられています。
ただし、もともと細身であっても十分な栄養を摂取できている人と、食事制限によって低栄養になっている人では状況が異なります。BMIの数値だけで免疫力の状態を決めつけることはできません。
骨量が減少し、若いうちから骨粗鬆症のリスクが高まる
痩せすぎによる健康リスクの中でも、特に注意したいのが骨量の減少です。
骨を丈夫に保つには、カルシウムやビタミンDなどの栄養素に加えて、適切な体重やホルモンバランスが必要です。
特に女性の場合、栄養不足によって女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下すると、骨密度にも悪影響が及ぶ可能性があります。
長期間の無月経や低エストロゲン状態が続くと、骨量が減少し、将来的な骨粗鬆症や骨折のリスクが高まります。
思春期から若年期は、将来の骨の健康を左右する最大骨量を獲得する重要な時期です。若いうちから過度なダイエットを繰り返すことは、将来の骨の健康にも影響する可能性があります。
生理不順や無月経につながる
女性の体は、十分なエネルギーを確保できなくなると、生殖機能に関係するホルモンの分泌を抑えることがあります。
その結果、月経周期が乱れたり、月経が止まったりする場合があります。
体重減少性無月経では、エネルギー不足などによって視床下部からのホルモン分泌が乱れ、排卵が正常に行われなくなることが主な仕組みです。
日本産科婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」でも、体重減少性無月経の評価や体重回復の必要性が示されています。
生理が止まっているからといって、単純にホルモン剤で月経を起こせば解決するわけではありません。原因となる栄養不足や体重減少への対応が必要です。
妊娠・出産にも影響する可能性がある
低体重は、妊娠を希望する女性にとっても見過ごせない問題です。
低栄養や排卵障害によって妊娠しにくくなる可能性があるほか、妊娠前のBMIが低い女性では、早産や低出生体重児の出産リスクが高くなることが報告されています。
日本産科婦人科学会の産科診療ガイドライン2023では、国内の97,157人を対象とした研究を紹介しています。
妊娠前BMI18.5未満の女性は、BMI18.5以上25未満の女性と比較して、胎児発育不全に関連するSGA児の出生リスクがオッズ比1.66、早産のリスクがオッズ比1.24でした。
これは、すべての低体重女性に問題が起きるという意味ではありません。しかし、妊娠前から適切な栄養状態と体重を維持することが、母体と赤ちゃんの健康を守るうえで重要であることを示しています。
筋肉量が減少し、サルコペニアやフレイルにつながる
体重が減るとき、脂肪だけが減少するとは限りません。食事制限によってたんぱく質やエネルギーが不足すると、筋肉も減少します。
筋肉量と筋力が低下すると、疲れやすくなったり、階段の上り下りや立ち上がりがつらくなったりします。
加齢に伴って骨格筋量や筋力が低下する状態は「サルコペニア」と呼ばれます。厚生労働省のe-ヘルスネットによると、骨格筋量の低下は25〜30歳頃から始まり、生涯を通して進行します。
栄養不良や活動不足も危険因子となるため、若いうちから筋肉を維持する食事と運動習慣を身につけることが大切です。
痩せすぎによる健康リスクの比較
ここまで紹介した健康障害を整理すると、次のようになります。
| 健康リスク | 主な原因・仕組み | 注意したい変化 |
|---|---|---|
| 免疫機能の低下 | エネルギー・たんぱく質・微量栄養素の不足 | 感染症への抵抗力低下、体力低下 |
| 骨量減少・骨粗鬆症 | 栄養不足、低エストロゲン状態 | 骨密度低下、骨折リスク |
| 月経異常・無月経 | エネルギー不足によるホルモン分泌の乱れ | 月経周期の乱れ、月経停止 |
| 妊娠・出産への影響 | 排卵障害、妊娠前の低体重、妊娠中の栄養不足 | 妊娠しにくさ、早産、低出生体重児 |
| サルコペニア | 筋肉量の減少、たんぱく質不足、活動不足 | 筋力低下、歩行能力や身体機能の低下 |
| 全身の機能低下 | 慢性的な低栄養 | 疲労感、冷え、貧血、集中力低下 |
これらは独立した問題ではありません。例えば、食事制限によって筋肉量が減り、月経が止まり、骨量まで減少するというように、複数の健康障害が同時に進行する可能性があります。
【突然死リスクは本当?】心筋梗塞後の死亡率が約2倍という情報を検証
「痩せすぎると突然死する」「BMI19未満では心筋梗塞後の突然死リスクが約2倍になる」といった情報を目にして、不安になった人もいるかもしれません。
実際に、低体重と心血管疾患の予後に関する研究は存在します。しかし、研究対象や調査方法、何を死亡リスクとして測定したかによって結果は異なります。
国立がん研究センターのJPHC研究で示された内容
国立がん研究センターの多目的コホート研究(JPHC研究)は、2007年8月22日、BMIと虚血性心疾患の発症リスクに関する研究成果を公表しました。
この研究では、約9万人の現在の身長・体重と20歳頃の体重を調べ、その後の虚血性心疾患との関連を検討しています。
女性については、BMI19未満の痩せているグループで、虚血性心疾患を発症してから1時間以内の急性死のリスクが高い傾向が示されました。
ただし、国立がん研究センターの公表内容には、この結果は統計学的に有意ではなかったと明記されています。
つまり、低BMIの女性で急性死のリスクが高い可能性が示唆されたものの、低体重が突然死を引き起こすと証明されたわけではありません。
心筋梗塞後の患者を対象とした2018年の研究
さらに、2018年7月にJournal of the American Heart Associationに掲載された日本人の研究もあります。
この研究は、急性心筋梗塞を経験して退院した6,216人を対象に、BMIとその後の死亡リスクを調査したものです。
平均3.6年間の追跡調査では、BMI18.5未満のグループで全死亡リスクが高く、標準的なBMIのグループと比較した調整ハザード比は1.61でした。
しかし、突然の心臓死については別の結果になっています。
BMI18.5未満のグループにおける突然の心臓死の調整ハザード比は2.45でしたが、95%信頼区間は0.88〜6.81であり、統計学的に有意な関連は確認されていません。
一方、BMI27.5以上のグループでは、突然の心臓死の調整ハザード比が2.97(95%信頼区間1.24〜7.15)となり、有意な関連が示されました。
この研究では、全死亡と突然の心臓死で結果が異なっていたのです。
「痩せすぎると突然死リスクが約2倍」は正確な説明なのか
以上の研究を踏まえると、次のように整理できます。
- 2007年のJPHC研究:BMI19未満の女性で虚血性心疾患発症後1時間以内の急性死が多い傾向があったが、統計学的に有意ではなかった。
- 2018年の心筋梗塞後の研究:低BMI群では全死亡リスクが高かったが、突然の心臓死については調整後に有意差が確認されなかった。
- 2018年の同研究:BMI27.5以上のグループでは突然の心臓死のリスク上昇が確認された。
したがって、「痩せすぎの人は心筋梗塞後の突然死リスクが約2倍」と一律に断定するのは適切ではありません。
研究で確認された全死亡リスクと突然死リスクは別の指標です。また、心筋梗塞を経験した患者の研究結果を、健康な低体重の人全員にそのまま当てはめることもできません。
ただし、低体重や低栄養が全身の健康状態に影響する可能性は、複数の医学研究や専門機関の情報で示されています。突然死という言葉だけに過剰反応するのではなく、日常的な栄養状態や体調を確認することが大切です。
【今日からできる】痩せすぎを改善する食事方法と健康的に体重を増やすコツ
痩せすぎを改善するために必要なのは、単純に高カロリーの食べ物を大量に食べることではありません。
筋肉や骨、ホルモン、免疫機能を正常に維持できるように、必要な栄養素をバランスよく摂取しながら、少しずつ体重を回復させることが基本です。
1. 1日3食を基本にして食事を抜かない
朝食を抜く習慣がある人は、まず朝食を取り入れることから始めましょう。
一度に多く食べるのが苦手な場合は、3食に加えて間食を取り入れる方法もあります。
例えば、次のような食品が利用できます。
- おにぎりやパン
- ヨーグルトや牛乳
- バナナや季節の果物
- ナッツ類
- チーズやゆで卵
食事の間隔を空けすぎず、無理なく食べられる回数に調整することがポイントです。
2. たんぱく質を毎食取り入れる
筋肉量を維持・回復するためには、たんぱく質が欠かせません。
特に低体重の人が食事量を増やす際には、炭水化物だけに偏らず、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などを組み合わせることが大切です。
おすすめの食品は次のとおりです。
- 鶏肉、豚肉、牛肉
- 鮭、サバ、マグロ
- 卵
- 豆腐、納豆、豆乳
- 牛乳、ヨーグルト、チーズ
厚生労働省のe-ヘルスネットが紹介するサルコペニア予防でも、適切なたんぱく質摂取と筋力トレーニングの組み合わせが重要とされています。
3. 良質な脂質を適度に取り入れる
脂質はエネルギー源になるだけでなく、脂溶性ビタミンの吸収やホルモンの働きにも関係しています。
脂質を極端に避ける食生活は、低栄養につながる可能性があります。
次のような食品を食事に取り入れるとよいでしょう。
- アボカド
- オリーブオイル
- アーモンドやクルミ
- 青魚
- ごま
揚げ物や菓子類だけで体重を増やすのではなく、栄養価の高い食品からエネルギーを補給することが重要です。
4. 骨と血液の健康を支える栄養素を補う
低体重の改善では、カロリーとたんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラルにも目を向ける必要があります。
- カルシウム:牛乳、ヨーグルト、小魚、豆腐など。骨の健康を支える。
- ビタミンD:鮭、サバ、きのこ類など。カルシウムの吸収に関係する。
- 鉄:赤身肉、魚、貝類、緑葉野菜など。鉄欠乏性貧血の予防に役立つ。
- ビタミンC:果物、野菜など。鉄の吸収を助ける。
- 亜鉛:肉、魚介類、豆類など。体内のさまざまな代謝に関係する。
特に月経のある女性は鉄不足になりやすいため、赤身肉や魚などを意識して取り入れましょう。
5. 筋力トレーニングを組み合わせる
食事だけで体重を増やすと、筋肉ではなく体脂肪が中心に増える可能性があります。
健康的な体づくりには、適切な栄養摂取と筋力トレーニングを組み合わせることが効果的です。
例えば、体調に問題がない人であれば、スクワットや軽い腕立て伏せ、ゴムバンドを使った運動などから始められます。
運動経験が少ない人は、無理に強度を上げる必要はありません。まずは日常生活の中で体を動かす習慣をつくり、徐々に負荷を調整しましょう。
ただし、著しい低体重、強い疲労、めまい、動悸などがある場合は、運動を始める前に医師へ相談してください。
健康的に体重を戻すための食事例
日常生活で取り入れやすい食事の組み合わせを紹介します。
朝食
- ご飯
- 卵焼き
- 納豆
- ヨーグルト
- 果物
昼食
- ご飯または全粒粉パン
- 焼き魚や鶏肉
- 野菜のおかず
- 味噌汁
間食
- バナナ
- 牛乳または豆乳
- ナッツ類
夕食
- ご飯
- 豚肉や豆腐を使った主菜
- 野菜料理
- きのこや海藻を使った汁物
食べる量やエネルギーの必要量は、年齢、身長、活動量、現在の栄養状態によって異なります。食事を増やしても体重が戻らない場合や、長期間の低栄養が疑われる場合は、医師や管理栄養士に相談することをおすすめします。
【放置は危険?】痩せすぎを改善するために病院へ行くべき症状と判断基準
低体重のすべてが病気というわけではありませんが、体重の減少が続いていたり、身体に異変が出ていたりする場合は、医療機関で原因を調べる必要があります。
医療機関への相談をおすすめするケース
- 食事量を変えていないのに体重が減り続けている。
- 短期間で大きく体重が減少した。
- 疲れやすく、日常生活に支障が出ている。
- 立ちくらみ、動悸、強い冷えがある。
- 月経周期が大きく乱れている、または月経が止まっている。
- 食事や体重のことが気になり、普通に食べられない。
- 筋力が低下し、歩行や階段の上り下りがつらくなった。
特に、意図しない体重減少は重要なサインです。食事量が変わっていないのに痩せていく場合は、甲状腺疾患や糖尿病、消化器疾患などが隠れている可能性があります。
症状によって受診先を考える
- 内科:原因不明の体重減少、倦怠感、食欲不振、貧血など。
- 婦人科:生理不順、無月経、妊娠・出産に関する不安など。
- 内分泌内科:甲状腺疾患やホルモン異常が疑われる場合。
- 心療内科・精神科:食事や体重への強い恐怖、摂食障害が疑われる場合。
診察では、体重の変化、食事内容、運動量、月経の状態などを確認し、必要に応じて血液検査やホルモン検査、骨密度測定などが行われます。
胸の強い痛み、呼吸困難、意識を失うなどの症状がある場合は、BMIにかかわらず救急対応が必要です。
【プロの結論】体重の数字よりも栄養状態と身体機能を見る
痩せすぎを改善するうえで、最も大切なのは、単純に体重を増やすことではありません。
医学的に見るべきなのは、十分なエネルギーを摂取できているか、筋肉量が維持されているか、月経やホルモンの働きに異常がないか、骨の健康が保たれているかという点です。
例えば、BMI18.0でも十分な栄養を摂取し、体調や身体機能に問題がない人と、BMI20でも急激な体重減少や筋力低下が進んでいる人では、必要な対応が異なります。
また、低体重の原因が病気の場合、食事量を増やすだけでは根本的な解決にならないことがあります。まず原因を確認し、その人に合った栄養管理や治療を行うことが必要です。
特に女性は、月経の状態が健康状態を把握する一つの手がかりになります。生理が止まったり、周期が大きく乱れたりした場合は、体重だけの問題と考えずに婦人科へ相談しましょう。
【痩せすぎ怖い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:BMIが18.5未満なら必ず健康に悪いのでしょうか?
A1:必ずしもそうではありません。BMI18.5未満は低体重の判定基準ですが、生まれつき細身で十分な栄養を摂取できている人もいます。ただし、低栄養や筋肉量の減少、月経異常などがないか確認することが大切です。
Q2:痩せすぎると免疫力は本当に低下しますか?
A2:低体重に伴って栄養不足が生じている場合、免疫機能が低下する可能性があります。特にエネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足すると、感染症への抵抗力が弱くなることがあります。ただし、BMIだけで免疫力を判断することはできません。
Q3:痩せすぎると生理が止まるのはなぜですか?
A3:エネルギー不足や急激な体重減少によって、脳から卵巣に働きかけるホルモンの分泌が乱れるためです。排卵障害や無月経につながることがあり、長期間続くと骨密度にも影響します。月経が止まった場合は婦人科で相談してください。
Q4:痩せすぎると妊娠できなくなるのでしょうか?
A4:低体重や低栄養によって排卵障害が生じると、妊娠しにくくなる可能性があります。ただし、低体重だから必ず不妊になるわけではありません。妊娠を希望する場合は、妊娠前から栄養状態や体重を整え、必要に応じて産婦人科で相談することが大切です。
Q5:痩せすぎると心筋梗塞後に突然死する確率が約2倍になるのですか?
A5:そのように一律に断定することはできません。過去の研究では低BMIと全死亡リスクとの関連が示されていますが、心筋梗塞後の突然の心臓死については、低BMI群で統計学的に有意なリスク上昇が確認されなかった研究もあります。研究対象と評価項目を区別して理解する必要があります。
Q6:痩せすぎを改善するには何を食べればよいですか?
A6:ご飯やパンなどの炭水化物、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質、ナッツやオリーブオイルなどの脂質をバランスよく摂取しましょう。牛乳やヨーグルト、野菜、果物なども取り入れ、栄養不足を防ぐことが大切です。
まとめ:痩せすぎを怖がるだけでなく、健康的な体重と栄養状態を取り戻そう
痩せすぎは、見た目だけでは判断できない健康上の問題を引き起こす可能性があります。BMI18.5未満の低体重が続くと、低栄養による免疫機能の低下、骨量減少、月経異常、妊娠・出産への影響、筋肉量の減少など、さまざまなリスクが懸念されます。
また、2025年に提唱された女性の低体重/低栄養症候群という新しい概念からも、若い女性の低体重を単なる体型の問題として扱わず、全身の健康状態として捉える必要性がうかがえます。
一方、心筋梗塞後の突然死リスクが約2倍という情報については、研究の対象や統計的な有意性を考慮する必要があります。低体重と突然死を直接結びつける単純な説明は正確ではありません。
健康的に体重を戻すためには、3食を基本とした食生活、十分なたんぱく質、良質な脂質、炭水化物、ビタミン・ミネラルの摂取、そして無理のない筋力トレーニングが基本になります。
大切なのは、細い体型を維持することでも、数字だけを目標に急いで体重を増やすことでもありません。自分の年齢や体質に合った適正体重を理解し、疲れにくく、筋力があり、ホルモンや身体機能が正常に働く状態を目指すことです。
体重が減り続けている、生理が止まった、疲労感が強いなどの変化がある場合は、自己判断で放置せず、早めに医療機関へ相談してください。健康を守るための第一歩は、体重の数字だけでなく、自分の体が発しているサインに気づくことです。
主な根拠資料: 厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査」「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、日本内分泌学会「女性の低体重/低栄養症候群」、日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン」、国立がん研究センターJPHC研究、Journal of the American Heart Association掲載研究など。
(出典: 痩せ すぎ 怖い(Yahoo!ニュース))