陸上日本記録一覧2026最新|男子・女子の保持者と10月競歩新記録を徹底解説
2026年10月27日時点の陸上日本記録を見ると、男子800mの落合晃、女子100mハードルの中島ひとみ、女子棒高跳の諸田実咲、女子やり投の北口榛花など、新しい時代を切り開く選手たちの活躍が目立つ。男子400mでは中島佑気ジョセフが44秒44、110mハードルでは村竹ラシッドが12秒92を保持している。さらに、2026年10月25日の全日本競歩高畠大会では、川野将虎と柳井綾音がマラソン競歩で歴史的な記録を残した。
ただし、日本陸上競技連盟(JAAF)の公式日本記録一覧と、10月27日現在の記録を掲載する月刊陸上競技の一覧では、基準日が異なる。特に10月の競歩記録は、公式一覧の更新日と大会開催日の関係を理解しておく必要がある。ここでは男子・女子の主要種目別記録、保持者、達成日、大会名を整理し、日本記録の公認条件や過去の更新履歴まで解説する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 男子の注目記録:100mは山縣亮太の9秒95、400mは中島佑気ジョセフの44秒44、800mは落合晃の1分43秒45。
- 女子の注目記録:100mハードルは中島ひとみの12秒60、棒高跳は諸田実咲の4m55、やり投は北口榛花の68m92。
- 10月の最新ニュース:10月25日に川野将虎が男子マラソン競歩で2時間55分14秒、柳井綾音が女子で3時間29分10秒を記録。
- 公式記録の注意点:日本陸連の公式一覧は10月21日現在で申請中の記録も含む。10月27日現在の一覧とは更新基準日が違う。
【2026年10月27日最新】陸上日本記録は現在どの選手が保持している?
2026年10月27日現在の日本記録を確認するうえで、まず押さえたいのが、記録の基準日と掲載元の違いだ。
月陸Onlineの日本記録一覧は2026年10月27日現在として掲載されている。一方、日本陸連公式サイトの日本記録一覧は2026年10月21日現在で、申請中の記録も含むと明記されている。
この6日間の差は、単なる更新日の違いではない。10月25日に開催された全日本競歩高畠大会で、男子・女子のマラソン競歩に新たな記録が生まれたためだ。
まず、注目度の高い記録を整理すると次のようになる。
- 男子100m:山縣亮太・9秒95
- 男子400m:中島佑気ジョセフ・44秒44
- 男子800m:落合晃・1分43秒45
- 男子110mハードル:村竹ラシッド・12秒92
- 男子マラソン:大迫傑・2時間04分55秒
- 女子100m:福島千里・11秒21
- 女子100mハードル:中島ひとみ・12秒60
- 女子棒高跳:諸田実咲・4m55
- 女子やり投:北口榛花・68m92
- 男子マラソン競歩:川野将虎・2時間55分14秒
- 女子マラソン競歩:柳井綾音・3時間29分10秒
特に注目したいのは、男子800mの落合晃と女子100mハードルの中島ひとみだ。どちらも2026年に記録を更新しており、従来の日本陸上界の水準を引き上げた存在である。
また、北口榛花の68m92は、2023年に自身が樹立した67m38を1m54更新した記録だ。9月13日の世界アルティメット選手権で達成され、日本女子やり投の歴史を塗り替えた。日本オリンピック委員会も日本新記録での優勝を報じている。
【男子・女子別】陸上日本記録の種目別一覧表
以下は、2026年10月27日現在の主要な屋外種目とロード種目をまとめた一覧だ。達成日と大会名も併記した。リレーはチーム記録、混成競技は総合得点を示している。
男子陸上日本記録一覧
男子では短距離の山縣亮太、中距離の落合晃、ハードルの村竹ラシッド、長距離の大迫傑など、種目ごとに異なる世代の選手が日本記録を保持している。
女子陸上日本記録一覧
女子では、田中希実や福島千里といった長年の記録保持者に加え、中島ひとみ、諸田実咲、北口榛花など、2026年に新記録を樹立した選手にも注目が集まる。
| 性別 | 種目 | 日本記録・保持者 | 達成日 | 大会名 |
|---|---|---|---|---|
| 男子 | 100m | 9秒95・山縣亮太 | 2021年6月6日 | 布勢スプリント |
| 男子 | 200m | 20秒03・末續慎吾 | 2003年6月7日 | 日本選手権 |
| 男子 | 400m | 44秒44・中島佑気ジョセフ | 2025年9月14日 | 世界選手権 |
| 男子 | 800m | 1分43秒45・落合晃 | 2026年5月30日 | MIDDLE DISTANCE CIRCUIT |
| 男子 | 1500m | 3分35秒42・河村一輝 | 2021年7月17日 | ホクレン・ディスタンス |
| 男子 | 5000m | 13分08秒40・大迫傑 | 2015年7月18日 | ナイトオブアスレティックス |
| 男子 | 10000m | 27分05秒92・鈴木芽吹 | 2025年11月22日 | 八王子ロングディスタンス |
| 男子 | 110mハードル | 12秒92・村竹ラシッド | 2025年8月16日 | Athlete Night Games in FUKUI |
| 男子 | 400mハードル | 47秒89・為末大 | 2001年8月10日 | 世界選手権 |
| 男子 | 3000m障害 | 8分03秒43・三浦龍司 | 2025年7月11日 | ダイヤモンドリーグ・モナコ |
| 男子 | 4×100mリレー | 37秒43・日本代表 | 2019年10月5日 | 世界選手権 |
| 男子 | 4×400mリレー | 2分58秒33・日本代表 | 2024年8月10日 | パリオリンピック |
| 男子 | 走高跳 | 2m35・戸邉直人(室内) | 2019年2月2日 | カールスルーエ室内 |
| 男子 | 棒高跳 | 5m83・澤野大地 | 2005年5月3日 | 静岡国際 |
| 男子 | 走幅跳 | 8m40・城山正太郎 | 2019年8月17日 | Athlete Night Games in FUKUI |
| 男子 | 三段跳 | 17m15・山下訓史 | 1986年6月1日 | 日本選手権 |
| 男子 | 砲丸投 | 19m09・奥村仁志 | 2024年8月30日 | Athlete Night Games in FUKUI |
| 男子 | 円盤投 | 65m38・湯上剛輝 | 2026年4月26日 | Oklahoma Throws Series |
| 男子 | ハンマー投 | 84m86・室伏広治 | 2003年6月29日 | プラハ国際 |
| 男子 | やり投 | 87m60・溝口和洋 | 1989年5月27日 | GPブルース・ジェンナー |
| 男子 | 十種競技 | 8321点・丸山優真 | 2026年4月15~16日 | Mt.SAC Relays |
| 男子 | マラソン | 2時間04分55秒・大迫傑 | 2025年12月7日 | バレンシアマラソン |
| 男子 | ハーフマラソン競歩 | 1時間20分34秒・山西利和 | 2026年2月15日 | 日本選手権 |
| 男子 | マラソン競歩 | 2時間55分14秒・川野将虎 | 2026年10月25日 | 全日本競歩高畠大会 |
| 女子 | 100m | 11秒21・福島千里 | 2010年4月29日 | 織田記念 |
| 女子 | 200m | 22秒79・井戸アビゲイル風果 | 2025年8月3日 | 富士北麓ワールドトライアル |
| 女子 | 400m | 51秒75・丹野麻美 | 2008年5月3日 | 静岡国際 |
| 女子 | 800m | 1分59秒52・久保凛 | 2025年7月5日 | 日本選手権 |
| 女子 | 1500m | 3分59秒19・田中希実 | 2021年8月4日 | 東京オリンピック |
| 女子 | 5000m | 14分29秒18・田中希実 | 2023年9月8日 | ダイヤモンドリーグ・ブリュッセル |
| 女子 | 10000m | 30分20秒44・新谷仁美 | 2020年12月4日 | 日本選手権 |
| 女子 | 100mハードル | 12秒60・中島ひとみ | 2026年8月15日 | Athlete Night Games in FUKUI |
| 女子 | 400mハードル | 55秒34・久保倉里美 | 2011年6月26日 | 大阪選手権 |
| 女子 | 3000m障害 | 9分24秒72・齋藤みう | 2025年9月15日 | 世界選手権 |
| 女子 | 4×100mリレー | 43秒33・日本代表 | 2022年7月22日 | 世界選手権 |
| 女子 | 4×400mリレー | 3分28秒91・日本代表 | 2015年8月29日 | 世界選手権 |
| 女子 | 走高跳 | 1m96・今井美希 | 2001年9月15日 | スーパー陸上 |
| 女子 | 棒高跳 | 4m55・諸田実咲 | 2026年9月25日 | アジア大会 |
| 女子 | 走幅跳 | 6m97・秦澄美鈴 | 2023年7月14日 | アジア選手権 |
| 女子 | 三段跳 | 14m16・森本麻里子 | 2023年6月3日 | 日本選手権 |
| 女子 | 砲丸投 | 18m22・森千夏 | 2004年4月18日 | 静岡県西部地区選手権 |
| 女子 | 円盤投 | 60m72・郡菜々佳 | 2024年8月3日 | 九州共立大チャレンジ競技会 |
| 女子 | ハンマー投 | 70m51・マッカーサー・ジョイ | 2024年3月22日 | ロン&シャリーン・アリストロイ招待 |
| 女子 | やり投 | 68m92・北口榛花 | 2026年9月13日 | 世界アルティメット選手権 |
| 女子 | 七種競技 | 6050点・田中友梨 | 2026年6月6~7日 | 日本選手権混成競技 |
| 女子 | マラソン | 2時間18分59秒・前田穂南 | 2024年1月28日 | 大阪国際女子マラソン |
| 女子 | ハーフマラソン競歩 | 1時間33分27秒・藤井菜々子 | 2026年5月23日 | ラ・コルーニャ国際グランプリ |
| 女子 | マラソン競歩 | 3時間29分10秒・柳井綾音 | 2026年10月25日 | 全日本競歩高畠大会 |
表の記録と達成日は、月陸Onlineが掲載する2026年10月27日現在の日本記録一覧を中心に整理した。男子・女子のリレー、フィールド種目、混成競技も含めている。なお、女子マラソン競歩の3時間29分10秒は、2026年内の最速記録としての日本最高記録であり、年内に上回る記録が出なければ日本記録として認定される扱いだ。
また、走高跳の男子2m35は室内記録を含む。競歩については2026年から正式距離が変更されたため、従来の20km・35km競歩と現在のハーフマラソン競歩・マラソン競歩を同じ種目として単純比較することはできない。
【10月25日速報】川野将虎と柳井綾音がマラソン競歩で日本記録級の快挙
2026年10月の陸上日本記録を語るうえで、最も大きなニュースが全日本競歩高畠大会である。10月25日、山形県高畠町で行われた第63回大会で、男子・女子のマラソン競歩に歴史的な記録が生まれた。
男子は川野将虎が2時間55分14秒で世界記録
男子マラソン競歩では、旭化成の川野将虎が2時間55分14秒で優勝した。
この記録は、世界陸連が2026年から適用した男子マラソン競歩の初代世界記録認定基準である2時間56分30秒を突破したもの。川野は初代世界記録保持者となった。
世界陸連の大会レポートによると、川野は残り約6kmとなる36km地点で先頭集団から抜け出し、後続との差を広げた。雨の中でのレースだったが、終盤にペースを上げてフィニッシュしている。
従来の日本選手による最高記録は、2025年の同じ高畠コースで勝木隼人が記録した2時間55分28秒。川野はこれを14秒更新した。
2位の岩井和也も2時間55分55秒を記録し、世界記録の認定基準を突破。3位には2時間56分45秒の髙橋和生が入った。日本勢が上位を占める結果となった。
女子は柳井綾音が3時間29分10秒を記録
女子マラソン競歩では、富士通の柳井綾音が3時間29分10秒で優勝した。
柳井にとってマラソン競歩は初挑戦だった。月陸Onlineの大会報道によると、従来の日本最高記録は、2026年3月の日本選手権マラソン競歩で梅野倖子が記録した3時間33分47秒。柳井はこれを4分37秒短縮した。
ただし、女子マラソン競歩には2026年内の最速タイムを日本記録として認定する扱いがある。したがって10月27日時点では、3時間29分10秒が日本最高記録であり、年末までにこれを上回る日本選手の記録が出なければ、その年の日本記録となる。
なお、同じレースではオープン参加のオーストラリア代表レベッカ・ヘンダーソンが3時間14分52秒を記録し、従来の女子世界記録3時間15分11秒を更新した。オープン参加のため、日本選手の順位とは別に扱われる。
なぜ2026年から競歩の記録が変わったのか
背景には世界陸連による競歩の正式距離の変更がある。
2026年1月1日から、従来の20km競歩はハーフマラソン競歩(21.0975km)、35km競歩はマラソン競歩(42.195km)へ移行した。世界陸連は新種目の世界記録認定基準を設定し、男子マラソン競歩は2時間56分30秒、女子は3時間17分00秒を基準とした。
つまり、2026年の競歩記録を調べる際には、旧20km・35kmの記録と、新しいハーフマラソン・マラソン競歩の記録を分けて見る必要がある。川野と柳井の記録が注目されるのは、新しい競技距離における日本の競歩水準を示す重要な成果だからだ。
【歴代記録と更新履歴】日本陸上界を変えた注目選手
日本記録は単なる数字ではない。長年更新されない記録もあれば、競技環境や選手の成長によって短期間で大きく変わる種目もある。ここでは2026年の記録を理解するうえで重要な選手と更新の流れを整理する。
山縣亮太の100m日本記録9秒95
男子100mの日本記録は、山縣亮太の9秒95。2021年6月6日の布勢スプリントで樹立された。
日本人選手が9秒台に到達すること自体が大きな注目を集めるなか、山縣は9秒95という数字を残した。2026年10月27日現在も、この記録は日本の男子短距離の基準となっている。
なお、100mの記録を比較するときは風速にも注意が必要だ。追い風が規定を超えた場合、速いタイムでも公認日本記録として扱われないことがある。
中島佑気ジョセフが400mで44秒44
男子400mでは、中島佑気ジョセフが2025年9月14日の東京世界選手権で44秒44をマークした。
400mはスタートからフィニッシュまでの速度配分が極めて重要な種目だ。100mのように序盤から最大速度を出し続けるのではなく、スピードを維持しながら最後まで走り切る持久力と技術が求められる。
世界選手権という大舞台で日本記録を更新した点も、この記録の価値を高めている。
落合晃が男子800mの新たな基準を作る
2026年の注目記録の一つが、落合晃の男子800m1分43秒45だ。
5月30日のMIDDLE DISTANCE CIRCUITで達成されたこの記録は、男子中距離の歴史に新たな基準を作った。800mはスピードと持久力の両方が必要で、レース中の位置取りやペース判断も結果を左右する。
日本の中距離界では、世界のトップレベルに接近するための重要な種目として800mへの期待が高まっている。落合の記録は、今後の日本選手の目標となる数字だ。
村竹ラシッドの12秒92と中島ひとみの12秒60
ハードル種目では、男子110mハードルの村竹ラシッドが12秒92、女子100mハードルの中島ひとみが12秒60を保持している。
村竹の記録は2025年8月16日のAthlete Night Games in FUKUIで生まれた。中島ひとみは2026年8月15日の同大会で日本記録を更新した。
ハードル競技では、走力だけでなく、ハードル間の歩数、踏み切り位置、着地後の加速などが記録に直結する。100分の1秒単位の差を縮めるために、技術と身体能力を高い水準で両立させる必要がある。
北口榛花の68m92はどこがすごいのか
女子やり投の北口榛花は、2026年9月13日の世界アルティメット選手権で68m92を記録した。
従来の日本記録は、北口自身が2023年に樹立した67m38だった。今回の更新幅は1m54。投てき種目で1mを超える日本記録の更新は、非常に大きな意味を持つ。
北口は2024年パリオリンピックの女子やり投で金メダルを獲得した選手でもある。五輪金メダルという実績に加えて、2026年には自身の記録を再び更新し、日本女子やり投の可能性を広げた。
このほか、女子棒高跳の諸田実咲も2026年9月25日のアジア大会で4m55を記録。女子の跳躍種目でも新しい記録が誕生している。
【日本陸連の公式基準】申請中の日本記録と公認条件を解説
陸上競技では、大会で最も速いタイムや最も遠い飛距離を出せば、自動的に日本記録になるわけではない。
日本陸上競技連盟は、日本記録が樹立された場合、競技会を統括する加盟団体から連絡と申請書類を受け取り、審査を経て正式に公認する仕組みを採用している。
日本陸連の一覧にある「申請中を含む」とは?
日本陸連公式サイトの日本記録一覧には、2026年10月21日現在という基準日が記載されている。また、申請中の記録も含むと説明されている。
ここで誤解しやすいのが、「申請中を含む」という表記だ。これは一覧全体に関する注記であり、掲載されている全記録が申請中という意味ではない。
日本記録の審査が必要な場合、競技会を主管した団体が申請書類を提出し、日本陸連が審査する。競技会によっては主催団体の仕組みにより即時公認となるケースもある。
そのため、速報記事に「日本新」と書かれていても、公式一覧への反映時期は別になることがある。
日本記録として公認されるための主な条件
日本陸連が公開する記録公認申請の方法と日本記録公認の説明から、主な確認事項は次のように整理できる。
- 公認競技会であること:競技会が日本陸連の公認に関する規定に適合している必要がある。
- 競技場・コースの適合:トラックや道路競技、競歩では、規定に合致した施設や公認コースが求められる。
- 正確な計測:400mまでの日本記録申請では、日本陸連が承認した写真判定装置による計時が必要となる。
- 風速の確認:風の影響を受ける種目では、風力記録表など必要な計測資料を提出する。
- 必要書類の提出:競技会プログラム、全記録表、新記録申請書などを提出する。
- ドーピング検査:オリンピック実施種目の日本記録では、原則としてドーピング検査が必要。検査が行われていない場合や違反が確認された場合は公認されない。
特に海外の競技会で日本記録を出した場合は注意が必要だ。競技後にドーピング検査を受けていなければ、帰国後に速やかに検査を受ける必要がある。
また、道路競技では公認コースなどの条件が求められる。マラソンや競歩のタイムは、距離が正確であることや大会の運営条件も重要になる。
日本陸連と月陸Onlineの一覧が違う理由
2026年10月27日時点で確認できる両者の違いは、次のように整理できる。
- 日本陸連:2026年10月21日現在。申請中の記録も含む公式一覧。
- 月陸Online:2026年10月27日現在。10月25日の全日本競歩高畠大会の記録を反映。
したがって、10月25日に樹立された川野将虎のマラソン競歩2時間55分14秒や柳井綾音の3時間29分10秒が、10月21日基準の日本陸連一覧に載っていなくても不自然ではない。
記録を確認するときは、掲載媒体だけでなく、基準日、種目の定義、公認状況を合わせて確認することが大切だ。
【よくある誤解】日本記録を見るときに注意したい5つのポイント
陸上日本記録を検索すると、記録の数字だけが切り取られ、実際の公認状況や種目の違いが見えにくくなることがある。特に次の5点は押さえておきたい。
1.日本記録保持者と現役日本代表は同じではない
日本記録は、その種目で過去に樹立された最高記録を指す。現在の代表選手やシーズンランキングの1位を意味するものではない。
例えば、男子200mの日本記録保持者は末續慎吾で、記録は2003年の20秒03。2026年の現役選手の成績とは別の基準である。
2.日本記録とシーズンベストは違う
シーズンベストは、その年に選手が出した最も良い記録だ。一方、日本記録は歴代の最高記録である。
今季のランキングで1位になった選手が、そのまま日本記録保持者になるわけではない。
3.追い風参考記録は日本記録にならない場合がある
短距離や走幅跳、三段跳などでは風速の条件が関係する。追い風が規定を超えると、好タイムや好記録であっても日本記録として公認されないことがある。
記録を比較するときは、タイムや飛距離だけでなく、風速の表示も確認したい。
4.室内記録と屋外記録は区別する
陸上競技には室内大会と屋外大会がある。男子走高跳の2m35のように、室内で樹立された記録には「i」などの区分が付く場合がある。
記録一覧を比較するときは、同じ種目でも競技環境の違いを見落とさないことが重要だ。
5.2026年の競歩は従来の距離と別に考える
2026年から競歩の正式なロード種目が変更された。従来の20km・35km競歩と、現在のハーフマラソン・マラソン競歩は距離が異なる。
川野将虎の2時間55分14秒と、従来の35km競歩の記録を直接比較するのは適切ではない。競技距離の変更を理解してから記録を評価する必要がある。
【陸上日本記録】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、男子100mの日本記録保持者は誰ですか?
A1:山縣亮太です。2021年6月6日の布勢スプリントで9秒95を記録しました。2026年10月27日現在も男子100mの日本記録です。
Q2:男子400mと800mの日本記録は何秒ですか?
A2:400mは中島佑気ジョセフの44秒44、800mは落合晃の1分43秒45です。中島は2025年9月14日の世界選手権、落合は2026年5月30日のMIDDLE DISTANCE CIRCUITで記録を樹立しました。
Q3:女子100mハードルの日本記録保持者は誰ですか?
A3:中島ひとみです。2026年8月15日のAthlete Night Games in FUKUIで12秒60を記録しました。
Q4:女子やり投の日本記録は68m92ですか?
A4:はい。北口榛花が2026年9月13日の世界アルティメット選手権で68m92を記録しました。自身が2023年に樹立した67m38を1m54更新した日本記録です。
Q5:男子マラソンの日本記録は誰が持っていますか?
A5:大迫傑です。2025年12月7日のバレンシアマラソンで2時間04分55秒を記録しました。
Q6:2026年10月に更新された競歩の日本記録は何ですか?
A6:10月25日の全日本競歩高畠大会で、男子は川野将虎が2時間55分14秒、女子は柳井綾音が3時間29分10秒を記録しました。男子は世界記録認定基準を突破した初代世界記録、女子は2026年内の日本最高記録です。
Q7:日本陸連の公式一覧に記録が掲載されていなければ未公認ですか?
A7:必ずしもそうではありません。公式一覧には更新基準日があり、競技会後の申請や審査を経て掲載される場合があります。大会結果、申請状況、公式一覧の更新日を合わせて確認してください。
まとめ:2026年の陸上日本記録は競歩と新世代選手に注目
2026年10月27日時点の陸上日本記録を整理すると、男子では山縣亮太の100m9秒95、中島佑気ジョセフの400m44秒44、落合晃の800m1分43秒45、村竹ラシッドの110mハードル12秒92が主要な記録として並ぶ。
女子では福島千里の100m11秒21をはじめ、中島ひとみの100mハードル12秒60、諸田実咲の棒高跳4m55、北口榛花のやり投68m92が注目される。
そして2026年10月25日には、川野将虎が男子マラソン競歩で2時間55分14秒の世界記録を樹立。柳井綾音も3時間29分10秒という女子日本最高記録を残した。新しい競技距離への移行が進むなか、日本の競歩界にとって大きな転換点となった。
今後、記録を正確に追うなら、次の3点を確認したい。
- 記録の基準日:10月21日現在なのか、10月27日現在なのか。
- 公認状況:正式な日本記録なのか、申請中なのか、年内の最速記録としての日本最高なのか。
- 競技区分:屋外・室内、従来の競歩距離・新しい競歩距離などの違い。
日本記録は、過去の名選手が残した数字と、現在の選手が切り開く新しい記録が交差する陸上競技の歴史そのものだ。2026年は800mやハードル、女子投てきに加え、競歩の新種目でも記録更新が相次いだ。今後の日本選手権、国際大会、そして2027年の北京世界選手権に向けて、どの種目で次の日本新記録が生まれるのか注目したい。
主な参照資料
- 日本陸上競技連盟「日本記録」「日本記録が公認されるまで」「記録公認申請の方法」
- 月陸Online「日本記録」(2026年10月27日現在)
- 月陸Online「第63回全日本競歩高畠大会」大会結果・記録報道
- World Athletics「Henderson and Kawano set world marathon race walk records in Takahata」
- 日本オリンピック委員会「女子やり投げ北口が日本新で優勝」
編集上の重要な補足: 柳井綾音の3時間29分10秒は、年末までの記録状況によって正式な日本記録として確定する扱いです。また、日本陸連公式一覧の基準日は10月21日であり、10月25日の競歩記録を反映した10月27日現在の一覧とは区別しています。 (出典: 陸上 日本 記録(Yahoo!ニュース))